ボートレースの前付け攻略！「深イン」のリスクと展開を読み解く

ボートレース（競艇）において、最も予想を難しくさせ、同時に高配当の鍵を握るのが「前付け」です。

本来なら外枠の選手が強引に内側のコースを奪いに来るこの動きは、レース展開をガラリと変えてしまいます。「インコースが取れるなら有利じゃないの？」と思われがちですが、実はそこには「深イン」という巨大なリスクが潜んでいます。

今回は、前付けの基本ルールから、予想に直結するリスクの読み解き方までを徹底解説します。

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「前付け」とは？インコースを巡る心理戦

ボートレースは、1コースの勝率が圧倒的に高い競技です。そのため、外枠（4〜6枠）の選手が、待機行動中に内側のコースを奪いに行く動きを「前付け」と呼びます。

しかし、強引に前付けを行うと、他の選手との折り合いがつかず、「進入が深くなる」という現象が起こります。

「深イン」とは、コース争いによってボートがスタートラインに近づきすぎてしまい、助走距離が極端に短くなる状態を指します。

通常、1コースの艇は130m～150m前後の助走距離を取ります。しかし、前付けによってこれが100mや80mまで短くなると、以下のリスクが発生します。

【予想のヒント💡】 展示航走で1コースの艇が80mラインより前でボートを止めていた場合、そのイン戦は非常に危険（波乱の兆候）です。

前付けが起きたとき、舟券予想では以下の3つのシナリオを想定しましょう。

ベテランの「イン屋」選手が、深い進入でも圧倒的な技術でスタートを決め、そのまま逃げ切るケース。モーターの出足が良い場合に多く見られます。

インが深く入りすぎ、スタートで後手を踏むケース。この場合、助走距離をたっぷり取った4〜6コースの選手が、カドから一気に飲み込む豪快な捲りが決まります。

内側で激しいコース争いがあり、1・2コースが共に深くなった隙を突き、3・4コースが冷静に展開を突いて「差し」に回るケース。最も的中難易度が高いですが、高配当が期待できます。

ボートレース界には、枠番に関わらずインコースを狙う執念を持った「イン屋」や、積極的なコース取りを行う選手が存在します。彼らが番組表（出走表）にいるときは、進入が動くことを前提に予想を組み立てる必要があります。

西島義則： 「インの鬼」の異名を持ち、6号艇からでも1コースを奪いに来ます。深い進入からでも残す技術は超一流です。
江口晃生： ベテランらしい巧みな待機行動で、スッと内に入り込みます。無理に深くせず、絶妙な位置でインを取る駆け引きが持ち味。
田頭実： 圧倒的な「攻めの姿勢」を見せる実力者です。外枠からでも積極的に前付けを敢行し、たとえ深い進入になっても、そこから驚異的なスタート（S）を決めて押し切るパワーがあります。

こうした選手がいるレースでは、スタート展示の時点で「誰がどこまで動くのか」「内側がどれだけ深くなるのか」に注目しましょう。