ボートレースの2カドとは?メリットや狙い目、展開の読み方を徹底解説

ボートレースの2カドとは?メリットや狙い目、展開の読み方を徹底解説

ボートレース(競艇)を予想していて、スタート展示で「あれ?2コースの艇が後ろに引いているな……」という場面に出くわしたことはありませんか?

それが、波乱の予感漂う戦術「2カド(にかど)」です。

通常、2コースはスローから進入するのが基本ですが、あえてダッシュに引く「2カド」は、決まれば万舟券も飛び出す強力な一撃を秘めています。しかし、いざ舟券を買おうと思っても、「普通の2コースと何が違うの?」「どういう展開になるのが正解?」と悩む方も多いはず。

そこで本記事では、2カドの基礎知識から、仕掛ける選手の意図、そして的中率と回収率を上げるための展開予想のコツまでを徹底解説します。

この記事を読み終える頃には、2カドが発生した瞬間に「お、これはチャンスだ!」と冷静に狙い目を定められるようになっているはずです。

「2カド」とは?

ボートレースにおいて「カド」という言葉は頻繁に使われますが、2カドは少し特殊な状況です。まずは、その定義を整理しておきましょう。

そもそも「カド」とはどのポジションのこと?

ボートレースの進入には、大きく分けて「スロー進入」と「ダッシュ進入」の2種類があります。

  • スロー進入:助走距離が短く、ゆっくりとスタートラインへ向かう(主に1〜3コース)
  • ダッシュ進入:助走距離を長く取り、加速をつけた状態でスタートラインを通過する(主に4〜6コース)

このスローとダッシュの境目になるポジション、つまり「ダッシュ勢の一番内側のコース」を「カド」と呼びます。通常、6艇立てのレースでは「3対3」の形になることが多く、4コースがカド(4カド)になるのが一般的です。

2カドは「2コースがダッシュ戦を選択すること」

「2カド」とは、本来スローに入るはずの2コースが、あえて後ろに引いてダッシュ戦を選択し、「1コース(スロー)対 2〜6コース(ダッシュ)」という変則的な進入になった状態を指します。

つまり、2コースがダッシュ勢の先頭(カド)になるから「2カド」なのです。

なぜ2カドにするのか?(進入の意図)

選手がわざわざ2コースでカドを選択する最大の理由は、「1コースを力ずくで叩き切るため」です。

2コースがスローからスタートする場合、どうしても1コースとの距離が近いため、最高速に乗る前に1マークへ到達してしまいます。しかし、ダッシュに引いて十分な助走距離を確保すれば、1コースの選手がまだ加速しきれていないうちに、圧倒的なスピード差で上から叩き潰す(直捲り)ことが可能になります。

「内枠の利」を捨ててでも「スピード」を取りに行く、極めて攻撃的な作戦と言えるでしょう。

続いて、2カド戦略の核心に迫る「メリットとデメリット」のセクションを執筆します。

読者が「なぜリスクを冒してまで2カドにするのか?」という疑問を解消し、同時に「舟券を買う際のリスク」も理解できる内容にしています。


2カドを選択するメリットとデメリット

ボートレースにおいて、インコース(1コース)は圧倒的に有利なポジションです。その隣である2コースが、あえて内枠の利を捨ててまで「カド(ダッシュ戦)」を選択するには、それ相応の大きな理由があります。

しかし、ハイリターンを狙う作戦には必ずハイリスクが伴います。

【メリット】圧倒的な加速力で「直捲り」が決まりやすい

2カド最大のメリットは、「1コースの艇を置き去りにするほどのスピード差」を生み出せる点です。

  • 1コースを上から叩ける:スローの1コースがまだ十分に加速できていない段階で、フルスロットルの2コースが襲いかかります。
  • 「直捲り(じきまくり)」の発生:1コースを完全に飲み込んで旋回するため、決まった瞬間に1コースの勝機をほぼゼロにすることができます。
  • 高配当のトリガー:1コース(人気の大本命)を潰す展開になるため、2コース頭の舟券は配当が跳ね上がりやすく、万舟券への最短ルートとなることも珍しくありません。

【デメリット】スタートに失敗すると立て直しが不可能

一方で、2カドは諸刃の剣でもあります。失敗した時のダメージは、通常のスロー進入よりも遥かに大きくなります。

  • 「壁」がなくなる:通常、2コースは1コースを守る「壁」の役割も果たしますが、2コースが引くことで1コースの横がガラ空きになります。もし2コースがスタートで後手を踏むと、外枠(3〜6コース)に一気に攻め込まれる「絶好の標的」になってしまいます。
  • 旋回の難しさ:ダッシュからの全速戦になるため、ターンマークでのスピード制御が難しくなります。勢い余って外へ膨らんでしまう(流れる)と、内側がぽっかり空き、後続の差しを許す原因になります。
  • スタートの重圧:助走距離が長くなる分、タイミングを合わせるのが難しくなります。コンマ数秒の遅れが致命傷になるため、選手には高いスタート技術と度胸が求められます。

2カドが成功しやすい「狙い目」の条件

2カドは非常に魅力的な戦術ですが、闇雲に狙えば良いというわけではありません。2カドからの捲りが決まり、高配当を連れてくる時には、明確な「予兆」があります。

舟券を握る前に、必ず以下の3つのポイントをチェックしてください。

2コースの選手の「平均スタート」と「捲り」の傾向

2カドを成功させるには、何よりも強力なスタート(ST)が不可欠です。

  • スタート勝負ができる選手か:出走表の「平均ST」が他の選手より早い、あるいは「今節のST」が安定して決まっている選手は狙い目です。
  • 「捲り」が得意なタイプか:2コースの決まり手が「差し」ばかりの選手よりも、強引に外から回る「捲り」の戦績が多い選手の方が、2カドを選択した時の期待値は跳ね上がります。
  • チルト調整の確認:もしチルトを0.5や1.0に跳ねている選手が2カドを選んだら、それは「1マークまでにインを叩き切る」という強烈な意志表示です。

1コース(イン)の選手がスタートに不安がある場合

2カドが決まるかどうかは、相手(1コース)の状態にも大きく左右されます。

  • イン逃げ率が低い:1コースの1着率が50%を切っているようなレースは、2カドの絶好の標的です。
  • スタートに不安がある(F持ちなど):1コースの選手がフライング(F)持ちでスタートを控える傾向がある場合、ダッシュから全速で踏み込んでくる2カドの餌食になりやすいです。
  • 「壁」としての信頼度:1コースの選手の平均STが遅い場合、2コースの加速に全く対応できず、一瞬で飲み込まれる展開が予想されます。

展示タイムとモーターの「伸び足」をチェック

2カド戦術において、機力(モーター)の評価は「出足」よりも「伸び足」に全振りして考えます。

  • 展示タイムがダントツで良い:2コースの選手の展示タイムが6艇の中で1番時計、あるいは抜けて良い場合は、2カドから1コースを叩き切れるだけのパワーがある証拠です。
  • 直線での比較:スタート展示で、スリット(スタートライン)を過ぎてから1コースの艇をグイッと引き離すような動きが見えれば、本番でも捲りが決まる可能性が極めて高いと言えます。

2カドの典型的な展開パターンと舟券の買い方

2カドが仕掛けるレースは、通常の「1=2」のような平穏な決着にはなりにくいのが特徴です。2コースがダッシュから攻めることで生まれる「3つの王道パターン」を頭に叩き込んでおきましょう。

パターン①:2コースが1コースを完全に飲み込む「2-34-全」

2カドの選手がスタートで圧倒し、1マークまでに1コースを完全に叩き切る(上を通る)パターンです。

  • 展開:1コースの選手は2コースに被せられて引き波に沈むため、2着以内に入るのは困難になります。
  • 狙い目:2コースの頭固定。2着には、2コースの攻めに連動して付いていく3コース、または4コースが有力です。
  • 推奨買い目「2-34-全」(1コースをあえて外すのが高配当のコツ!)

パターン②:1コースが抵抗して共倒れ「3・4コースの台頭」

2カドが強引に捲りに行こうとして、1コースの選手がそれを必死にブロック(抵抗)するパターンです。

  • 展開:1と2が1マークで激しく競り合い、共に外へ膨らんでいきます。すると、その内側にガラ空きの「差しハンドル」を入れるスペースが生まれます。
  • 狙い目:漁夫の利を得る3コース、または4コースの差し・捲り差し。1と2が人気を吸っている場合、ここが万舟券の入り口になります。
  • 推奨買い目「3-45-全」「4-56-全」

パターン③:捲りと見せかけての「2コース差し」

2カドがダッシュから猛スピードで接近し、1コースの選手が「捲られる!」と思って外を警戒した瞬間に、クルッと内を差す高度な戦術です。

  • 展開:2コースにプレッシャーをかけられた1コースが、懐を空けて旋回してしまいます。そこを2コースが鋭く差して突き抜けます。
  • 狙い目:1コースは捲りには抵抗できたものの、差されて2着に残るケースが多いです。
  • 推奨買い目「2-1-全」(比較的堅めの決着になりやすいパターンです)

2カドを見抜くための直前情報の見方

2カドは、出走表を見ただけでは100%予想できません。本番のレースで2コースの選手が本当にカドに引くかどうかは、直前の「展示航走」にすべてが隠されています。

スタート展示での「並び」と「起こし」を確認

もっとも重要なのが、スタート展示での進入隊形です。

  • 進入の形をチェック:1コースの艇と2コースの艇の間に、明らかに大きな「隙間」があるかを確認してください。2コースが4コースや5コースと同じラインまで引いていれば、それが「2カド」の合図です。
  • 「起こし」の深さ:1コースが深い位置(100m前後)からスタートしようとしているのに対し、2コースが150m付近のダッシュ位置からスムーズにボートを動かしていれば、2カドからの全速スタートが決まる確率は非常に高いです。

周回展示での「ターンの出口」の力強さ

2カドが決まる時は、ボートが1マークを回った後の「押し」が違います。

  • 出口の加速感:周回展示(特に1マークの旋回)を見て、ターンした瞬間にボートがバタつかず、前にグイッと押し出すような加速が見られる選手は機力が充実しています。
  • 「伸び」の最終確認:スタート展示でのスリット後の伸びと、周回展示での立ち上がりの良さが両立していれば、2カドからの「捲り切り」の準備は整ったと言えます。

まとめ:2カドを理解して高配当を狙い撃とう!

ボートレースにおける「2カド」は、イン最強のセオリーを根底から覆す「波乱の使者」です。以下、今回のおさらいポイントです。

  1. 2カドとは:2コースがダッシュ戦を選択し、1コースをスピードで叩き潰しに行く戦術。
  2. 狙い目:2コースの選手の伸び足が良く、1コースの選手のスタートに不安がある時が絶好のチャンス。
  3. 舟券のコツ:2コースの頭だけでなく、1と2が競り合った際の「外枠の台頭(3・4コース)」まで視野に入れること。

2カドは頻繁に見られる進入ではありません。だからこそ、発生した時には配当が跳ね上がります。

もし展示航走で「あ、2カドだ!」と気づくことができれば、それはあなただけが手にする万舟券への招待状かもしれません。次回のレース、ぜひ展示の並びに注目して、熱い2カド戦に勝負を挑んでみてください!

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